通訳案内士のための温泉研修

　古くから日本人の心と体を癒してきた「温泉」。

観光庁の調査でも、訪日客の25％以上が旅行目的として「温泉入浴」を挙げるなど、海外からも大きな注目を集めています。

　でも実は、温泉に入る習慣は日本、台湾、そしてヨーロッパの一部など、限られた国や地域にしかなく、日本の温泉文化は世界的に見て大変独特なものなのです。そんな日本の温泉の魅力を世界に伝えようと、全国の温泉地でインバウンド集客に向けた様々な取り組みが行われています。その一方、温泉に入浴する際のルールやマナーなど、訪日客の増加にともなう課題への対応も求められています。

　今回の講義では、温泉に関する多くの講演やガイド向けの温泉研修を指導されている高橋祐次氏に、「海外のお客様をご案内する際に必要な知識」という観点から、日本の温泉についてレクチャーしていただきます。日本人が意外と知らない温泉の定義や泉質のお話、万葉集の記述に見られる温泉と日本人の古くからのつながり、訪日客に人気の温泉地とその取り組み、ガイドがご案内するべき入浴時のルールなど、専門家の視点で詳しくお話しいただきます。

　オリンピック開催で日本のインバウンド観光が更なる盛り上がりをみせる2020年、日本人が愛してやまない「温泉」の知識を身に着けて、その魅力を世界に発信しましょう！

高橋祐次（たかはし・ゆうじ）氏

国際観光学修士（東洋大学）

温泉観光実践士協会理事・事務局長

日本温泉協会会員、日本温泉地域学会幹事

温泉入浴指導員、温泉ソムリエなど

入湯税など観光経済を専門に研究する傍ら、全国各地の温泉に関する講演や、通訳案内士向けの研修の指導を行う。2019年9月には福島の通訳案内士向けに、県内の温泉地を巡る実地研修を担当し好評を博した。

◎本研修は日本温泉協会様のご協力のもと実施いたします。

　ホームページ：https://www.spa.or.jp/