日本を訪れる外国人観光客の多様性が増す中、ハンディキャップを持ったお客様をご案内する機会も増えてきています。しかし、日本のバリアフリー環境は世界の先進国と比べると遅れており、東京オリンピックに向けて様々な課題を抱えています。
今回の研修では、日本のバリアフリー対応の状況と問題点を知るとともに、ガイドとして、障がいを持つお客様をご案内する際に必要な知識やノウハウを学びます。
また研修の後半では、実際の車椅子を使った体験会を行い、車椅子に乗る側の目線、サポートする側の目線で、バリアフリー対応に必要なことを肌で学んでいただきます。
講師は、20年にわたり障がい者支援の現場で活動している「株式会社ケントハウス」代表の森下尊広氏です。障がい者やその家族へのサポート業務のほか、講演やメディア出演を通して障がい者支援についての情報を発信し続けている氏の講座で、あるべきバリアフリー社会の姿と、それに向けて自分たちのできることを考えましょう。
13:00~13:50 講義
・障がいって何?
・障がい理解についての、日本と海外の違い
・ダイバーシティ&インクルージョン
(多様性の受容と活用)
・ガイドに求められる姿勢とは?
13:50~14:00 休憩
14:00~15:00 車椅子に乗って体験
・車椅子の使い方
・サポートの仕方
森下尊広氏
株式会社ケントハウス
代表取締役
「障がい者の親亡き後を想像し、創造する」をテーマに、障がい者とその家族へのライフプロデュース、個人宅や施設のバリアフリー化のコンサルティング、企業に向けた障がい者雇用の支援などを行う。
NHKハートフォーラム「災害時における自閉症・発達障がいの人への支援」にてパネリストとして出演したほか、多数のセミナー・シンポジウムで講師を務める。
日本では、2016年4月に「障害者差別解消法」が施行され、企業での障害者雇用率アップや「東京オリパラ2020」に向けたパラリンピック選手の育成が急速に進めれています。
しかし、東京の街中を観ると、細い通路や段差が多く残っており、エレベーターすら付いていない地下鉄の駅もあります。また、やたらとしつこい音声アナウンスや、対象のあいまいな視覚表示など、チグハグだらけのバリアフリー化がかえって町の景観を崩してしまっており、障がい者や高齢者の目線に立ったバリアフリー化がまだまだ進んでいないのが現状です。
問題の根底にあるのは、弱者に対する「概念のバリア(心のバリア)」です。日本独特の村社会意識は、時として支えあう文化ですが、一方では、「普通」を強いたり、「みんなが一緒」を求める文化でもあります。その文化が、個性やマイノリティーを排除する傾向にあると感じています。
急速に価値観が変化する現代において、排除の理論ではなく、「ダイバーシティ&インクルージョン」理論を取り入れる事で、マイノリティーの視点に立った真のバリアフリー社会の実現に近づくとともに、新たなマーケットの拡大、ビジネスチャンスを生み出すことに繋がっていきます。その為にも、今から多種多様な文化や価値観を理解し取り入れ、みなさんでチャンスを掴んでいきましょう。
2018年7月30日(月)13:00~15:00
会員:4,000円
一般:5,000円
機会振興会館 本館地下1階B108 講義室1
東京都港区芝公園3-5-8(東京タワー向かい)
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トクヒ)ニホンブンカタイケンコウリュウジュク
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