通訳ガイドが書いた「地域の歴史が学べる観光ガイドブック」研修会
このコースでは、先斗町や新京極通など、鴨川沿いの西側エリアをのぞいていきます。
京都五花街の一つに数えられる先斗町では、花街の風情を楽しみつつ、立地に目を向けて歩くことで、他の花街との違いも感じることができます。また、この近隣には土佐・長州関連の史跡も多数あるので、今回は幕末という視点からも楽しみ方を提供するつもりです。
一方の新京極も、若者向けのアーケード街である一方、京都らしい「あの」お土産の購入を楽しんだり、街中に突如現れる「坂」や寺社から歴史を感じたりと楽しみ方は多様ですので、京都で過ごした学生時代の体験談も交えながら、私の感じる魅力をお伝えできればと考えています。
本コースで歩く京都随一の繁華街には、訪日観光客が利用するホテルも多数ありますので、研修を通じて少しでも土地勘を養っていただけるようなお手伝いができれば幸いです。
(担当講師:小島 宏毅)
現在の鴨川西端と河原町通の間を南北に走る先斗町通沿いの一帯。毎年春には「鴨川をどり」を披露しており、1927年建造の先斗町の歌舞練場は、弥栄会館と同様に大林組の大林得三郎による設計。
先斗町の一帯は、宮川町と同様、中世までは鴨川の河原だった。鴨川の大改修によって新たな堤が建造されたため1670年代に町として成立。1700年頃からこの地域にお茶屋が登場するようになり、1813年には街区として幕府から公認を得た。
★ 通訳ガイドのための観光ガイドブック「京都編」 より抜粋