例題1 東京観光の最重要訪問地である皇居に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
★★★(2点問題 )
1 明治になって、江戸城が皇居となった。この江戸城を建設したのは、16世紀中期の武将である太田道灌であり、神田山を突き崩し、日比谷入り江を埋めてて、外濠を構築するなどの大土木工事により、作られた。
2 外国人観光客が最も多く訪問するのは、二重橋である。その理由は、二重橋広場は、バスの駐車場が設置されており、ほとんど歩くことなく、皇居見学ができるからである。
ここに設置されている徳川家康像は、写真スポットとして名高い。
3 皇居外苑の一角に、北の丸公園がある。日本武道館と東京国立博物館、科学技術館などが設置されていて、日本の文化・スポーツ拠点となっている。
4 皇居東御苑は、二重橋に次ぐ、観光拠点である。旧江戸城の本丸、二の丸、大奥などがあった。年末年始を除く全曜日に、入館できる。入場料は、外国人観光客と同行している通訳案内士に限り免除となるが、外国人と同行しない下見の場合、免除規定はない。
5 皇居で最も人気のある散歩コースは、半蔵門にはじまるといわれる。半蔵門は、江戸時代、この門を守った服部半蔵の名に由来する。ここは、高台に位置していて、皇居と濠を見下ろす景観が美しい。
桜田門にいたるコース上には、国立劇場、国会、最高裁判所、警視庁などが右手に見えるので、ガイドの説明力が求められるコースでもある。
正解 5
1 太田道灌は、15世紀の武将。本格的な土木工事により、江戸城を築いたのは、太田道灌でなく、徳川家康。
2 二重橋には、駐車場はない。皇居を取り巻く、皇居外苑が形成されており、二条橋から徒歩5分位のところに、大型バスの駐車場が整備されている。そこには、楠木正成像が設置されている。徳川家康の像は、江戸東京博物館の園庭に設置されている。
3 東京国立博物館は、上野公園内にある。
4 皇居東御苑の入場料は、無料である。月曜日と金曜日は、入場できない
第2問 東京近郊の観光地として、箱根は、最も人気の高い観光地であるが、箱根に関する次の記述のうち、次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。★★★(2点問題)
1 箱根は、江戸時代の五街道のうち最も交通量の多い街道であった。江戸幕府は、現在の箱根湯本の町に関所を設けた。関所に入るために待機する人々や、関所で働く役人の住居として、湯本の町が発達した。
2 箱根では、富士山の全体が見える日は、全体の3分の1程度ともいわれている。そこで、箱根観光を担当する観光ガイドにとつては、富士山ビューに依存しないで、箱根の自然、歴史、文化などをガイドできる力を身に着ける必要がある。
3 箱根のバスによる観光で最も問題となるのは、渋滞である。とくに、芦ノ湖や大涌谷観光を経て、小湧園から箱根湯本に向かう道路が大渋滞となることが多い。この場合、芦ノ湖に戻るルートや、仙石原に行くルートは、結果的に遠回りになるので、バスの運転手から提案されない限り、ガイドが考えるべきでない。
4 箱根のポーラ美術館は、芦ノ湖を見渡せる小高い場所に建つ日本画の美術館であり、芦ノ湖の遊覧船欠航の際の代替施設にもなっている。
5 バスを利用せずに、少人数の外国人を案内するときは、公共交通機関の利用が必要になる。小田急鉄道のロマンスカーを利用することが多い。ここで、箱根地域の全ての船やロープウェイ、バスが乗車できるフリー切符がある。これを購入するか、個別に切符を購入するかの選択が必要になる
2 正解2
1 箱根関所は、芦ノ湖の湖畔に設置されている。
3 ドライバーは、運転中、携帯電話を操作して、他のルートの所要時間を調査することはできない。箱根においては、芦ノ湖方面に戻って、ターンパイクを利用するルート、及び仙石原から御殿場に抜けるルートが有力な回避ルートとなっている。ガイドは、情報分析を行いドライバーと相談する必要がある。
4 ポーラでなく、成川美術館である。
5 箱根では、全ての乗り物に乗れるフリー切符はない。2系統のフリー切符があるので、要注意である。