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True Japan Tour 株式会社においては、2023年10月、大阪市で開催された「VISIT JAPAN トラベル & MICE マート 2023」に出展した。
また、本年2024年3月5日から7日の間、ドイツで開催された世界最大級の旅行博ITBベルリンに出展した。
この2回の出展により、100社近くの外国の旅行会社と真摯な意見交換を行った。その結果は、以下の3点が確認された。
① 訪日観光客の受入れには、外国語の話せる様々な人々の活動が不可欠である。
しかしながら、日本では、政府の認定する国際観光ガイドは、通訳案内士制度のみである。
空港送迎、ホテル送迎、新幹線の乗せ込み、ツアーリーダーが同乗する場合における旅程管理など、極めて様々な仕事があるのに対して、明らかに供給不足である。
また、2024年2月の訪日客は、過去最高を記録した。今後、さらに訪日外国人の増加が見込まれる中、外国語が話せる観光関連の人材のますますの供給不足となっている。
② 通訳案内士試験は、難しすぎて合格できないこと。
True Japan Tour 株式会社は、昨年12月、FTM1級とFTM2級の新制度を提案した。しかしながら、本制度は、全国通訳案内士制度を基本に組み立てられており、語学、日本歴史、日本地理、一般常識、通訳案内の実務と5科目の合格を前提としている。
果たして、5科目の知識が、①で述べた多様な人材全てに、必要と言えるだろうか。否である。
より、簡素化した検定の新規導入が必要である。
③ 語学試験
フランス語のほか、ドイツ語、イタリア語、スペイン語など、ヨーロッパ系の言語の通訳案内士が著しく不足している。2023年の全国通訳案内士試験の合格者は、下表のとおりであるが、フランス語9名、スペイン語10名、ドイツ語6名、イタリア語7名と10名を下回る。全くの供給不足である。このことは、ヨーロッパからの観光客の受入れの障害ともなっている。
イタリア語、スペイン語などの言語については、イタリアやスペインでの留学や勤務経験、在住経験などから、高いコミュニケーション能力を有している者が少なくない。しかし、これらの方々が、現行制度のもとでは、通訳案内士試験になかなか合格できず、受験自体をあきらめている者が少なくない。
一方、海外の旅行会社は、ガイドに対して、各語学試験のような、複雑な読解力等を必要としているたでろうか。否である。海外の旅行会社は、むしろ、コミュニケーション能力を重視している。
実際、海外の旅行会社の多くは、通訳案内士のアサインに当って、当該言語による面接審査を重視する。
以上を踏まえと、一定の条件のもとに、当該外国語のネイテイブの面接審査のみで、語学試験を行う制度を発足させる。