「禅と中世日本文化 アドバンス」 新シリーズについて 【第4回、第5回、第6回 募集中】
【第1回】禅と日本文化 総論【第2回】禅と武士道【第3回】千利休の「侘び」と「数寄」
【第4回】世阿弥の「花」と「幽玄」【第5回】樂茶碗と国宝茶室待庵の中の宇宙
【第6回】能面と能装束に宿る日本美
当交流塾の新人研修では、禅・茶道・武士道・俳諧などについて、体系的な記述が行われています。これは、水野先生の講義から、抜粋したものです。これら、日本文化の骨格となる部分について、分かりやすい解説をお願いしました。
日本が外来文化からの影響を脱し、独自の価値観・精神性・美意識を確立したのが、平安~戦国期までの「中世」とよばれる時代。この時代に成立、発展した文化は、現代も日本人の物の考え方、感じ方の根本となっています。名を惜しみ、己れを捨てる“武士道”、 人と人との清らかな交わりを大切にする“茶道”、幽玄美を追求する“能”、侘び・寂びを尊ぶ“俳諧”。そしてとりわけ、悟りをひらき、現世の迷いから解脱する“禅”は、この時代の文化を根底から支える精神的な土台となっています。
これら中世の文化は、さまざまに形を変え、枝分かれをし、近世江戸文化を経て、現代日本へと継承。さらに〈ZEN〉や〈BUSHIDO〉〈CHANOYU〉として、世界中でも広く関心を集めるようになりました。
今期(2018年5月~7月)は、1月実施の「禅と中世日本文化」の基本的な理解を踏まえ、日本文化に対する、より広範、かつ実践的な知見を養う集中研修講座とします。
日本へのビジターに対し、単なる知識や事象説明にとどまらず、日本文化の本質的な理解に基づく“ガイド力”を身につけることを目的としました。
まずは、禅と日本文化総論を第一回に置き、歴史的・体系的な視野を獲得します。日程の都合上、前回研修で割愛した「禅と武士道」では、武士道が禅の精神と深く結びつき、成立・発展していった背景を詳説していきましょう。
第三回目からは、実践講座として「能」「茶道」の両分野をフォーカス。陶磁器・骨董・茶室建築・能面・能装束など、具体的な日本の芸術と技術に触れていきます。豊富な画像と動画を使用し、視覚からの理解も助けていくカリキュラムです。
室町時代に能を大成した世阿弥、安土桃山時代に茶道を作り上げた千利休。
これら「日本の美の巨人」の足跡をたどり、日本人の心の奥深くにある独自の
精神性にアプローチし、「日本人とは何か」を知るきっかけを提供します。
※各講座の詳細と受講申し込みは、【募集中】になったら、各講座のURLからお願いします。
※5月~7月の各月2回、平日と週末(土曜日)で日程を設定しました。
第1回:5月19日(土)13時30分~15時30分 終了
禅と日本文化 総論
~ZENが海外に広く伝えたNIPPONの姿
第2回:5月29日(火)10時~12時 終了
禅と武士道
~BUSHIDOの背景、禅・仏教、儒教、神道
第3回:6月13日(水)10時~12時 終了
千利休の「侘び」と「数奇」
~茶道精神史入門
第4回:6月30日(土)13時30分~15時30分 【募集中】
世阿弥の「花」と「幽玄」
~世界無形文化遺産、能狂言誕生秘話
第5回:7月21日(土)13時30分~15時30分 【募集中】
樂茶碗と国宝茶室待庵の中の宇宙
~陶磁器・骨董、和室建築
第6回:7月31日(火)10時~12時 【募集中】
能面と能装束に宿る日本美
~室町の彫刻芸術と和の装い
◆水野聡氏
コピーライター、マーケティングプロデューサー、古典翻訳家。
能、茶道、日本庭園、武士道、俳諧、禅など日本の中世の芸道、美学、精神文化を専攻。これら古典名著を現代語訳にて執筆、発刊しています。
オフィシャルホームページ【言の葉庵】では、自著を中心に千利休、世阿弥、一休宗純、宮本武蔵、松尾芭蕉等の名言名句を解説、紹介。いにしえの偉人、達人から、今日本人として美しく、強く生きるための知恵を学び、広く普及させるため、全国カルチャーセンターにて各講座を開講している。古典名著により親しむための丸秘原典読解教室も展開中。
著書に「強く生きる極意 五輪書/宮本武蔵著 水野聡訳(PHPエディターズグループ2004.8)」、「現代語訳 風姿花伝/世阿弥著 水野聡訳(PHPエディターズグループ2005.1)」、「南方録 現代語全文完訳/南坊宗啓著 水野聡訳(能文社2005.12)」、「葉隠 現代語全文完訳 山本常朝/田代陣基著 水野聡訳(能文社2005.12)」等がある。
・第2回「禅と武士道」では、「国際観光ガイドの基礎知識」をテキストとして使用します。
受講する方は「国際観光ガイドの基礎知識」、あるいはその中から日本文化に絞って編集した「国際人のための日本文化の基礎知識」を各自ご購入下さい。(※どちらの本も、講義で使用する「禅と武士道」の内容は同じです。
・第1回、第3回~第6回では、水野聡先生の独自のテキストを配布・使用します。