法隆寺地域には世界最古の木造建築が数多く残っている。西院の主要建物である金堂・五重塔・中門・回廊は、中国や朝鮮にも残存しない初期の仏教建築様式であり、両院のほかの主要建物は主に8世紀から13世紀に建てられたものです。日本の仏教寺院建築の変遷を窺うことのできる文化遺産が集約されている地域である。
法隆寺に隣接する中宮寺には、国宝、菩薩半跏像がある。東洋美術における「考える像」で有名な、思惟半跏のこの像は、飛鳥時代の彫刻の最高傑作である。また国際美術史学者間では、この像の顔の優しさを評して、数少い「古典的微笑」の典型として高く評価され、エジプトのスフィンクス、レオナルド・ダ・ヴィンチ作のモナリザと並んで「世界の三つの微笑像」とも呼ばれている。
東大寺は、仏の加護により国家を鎮護しようとした聖武天皇の発願で建立された。751年に金堂(大仏殿)が完成、翌年には盛大な大仏開眼供養が行われた 伽藍全体がほぼ完成したのは奈良時代末だったが、空前絶後の巨大な建物群が建設されが、東洋最大のイベントであったと言われる。
興福寺は、藤原氏の氏寺で、主要堂塔の建立の発願は天皇や皇后によるものが多数をしめる。特に、国宝館には、阿修羅像、仏頭、天燈鬼像等17体もの国宝仏像があり、これを1つ1つ、瓜生先生に解説していただきます。
講師紹介:瓜生 中(うりゅう なか)1954年、東京生まれ。早稲田大学大学院修了(東洋哲学専攻)
インド哲学、仏教思想、中国思想、日本思想に及ぶ該博な知識を駆使し、仏教・神道などに関する執筆、講演活動に従事する。美術史的知識にとどまらないその仏像講座は、ほとけの心に迫るものとして好評を博す。NHK文化センター、などでも普及活動。
著書:「知っておきたい日本の神話」「知っておきたい仏像の見方」「古寺社巡りの楽しみ-歴史と建物の鑑賞ハンドブック」「仏像は、ここを見る」「大雑学-日本の神々など」「知っておきたい日本人のアイデンティテイ」「古建築の楽しみ方」「呪術と占いの日本史」「日本神道のすべて」「知っておきたい我が家の宗教」「あなたを守る如来と菩薩と明王が分かる本」「やさしい般若新経」(角川書店ほか)等多数
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